「見つけてくださってありがとうございます。」
SNSでも話題の作品である「近畿地方のある場所について」を今回はご紹介していきたいともいます。
ネットでも「怖い」・「途中で読むの辞めた…」・「鳥肌が止まらない」など何かと話題のこの作品ですが、、、、
私も読んで思いました…「怖い」!!
読み終わった後に、「背筋さんマジかー、、、やってくれたなぁ」となりました(笑)
この作品の魅力が最大限つたわるように、ネタバレなしと「ちょい」ネタバレありに分けて紹介するので、是非興味が湧いた人は読んでみてください!
「近畿地方のある場所について」の作品紹介
出版社 | KADOKAWA |
著者 | 背筋 |
価格 | 単行本:1,430円 kindle版(電子書籍):1,287円 |
発売日 | 2023/8/30 |
本の長さ | 321ページ |
※情報は2024年3月時点のAmazonの情報になります。
「近畿地方のある場所について」のあらすじ
「情報をお持ちの方はご連絡ください。」
そんな一文から始まる本作は、近畿地方のある場所にまつわる「怪異」について様々な形で調査し、まとめたお話しになります。
本書の著者の友人であり、編集者の「小沢くん」がオカルト雑誌に掲載する特集のために、自社で出版した過去の資料を漁っていたところ、頻繁に目にする「心霊スポット」がある事に気づきます。
それが、「近畿地方のある場所」なのです。
小沢くんは、近畿地方の山に囲まれたある一帯に、「トンネル」や「ダム」・「廃墟」などの心霊スポットが集中していることに気づきます。
調べれば調べるほど、近畿地方のある場所「●●●●●」に関しての繋がりがどんどん明確になり、その場所に潜む「怪異」の存在が浮かび上がります。
「僕、ここまで来たら一度●●●●●に行ってみようと思います」
その後、小沢くんの「消息」は途絶えてしまいます。
彼の身に何があったのか?彼は今どこにいるのか?
怪異の存在と、つながり始める「一つ」の物語の真相とは、、、
「情報をお持ちの方はご連絡ください。」
「近畿地方のある場所について」を読んでみての感想(ネタばれなし)
まずは、ネタバレなしで「近畿地方のある場所について」の感想をお話ししていきたいともいます。
読み終わって感じた私の最初の感想は、冒頭でもお話ししたように「背筋さんマジかー、、、やってくれたなぁ」という感じでした(笑)
この小説は、小説の枠としてはかなり面白い作りをしており、数多くの「短編集」で構成されています。
時系列も順序もバラバラで、消息を絶った小沢くんを含めて、この「近畿地方のある場所について」を調べるにあって集めた情報が、まとまっているといった感じになります。
まるで、「●●●●●」に関して調べている小沢くんの「調べ方」や「情報をキャッチした順番」を追体験しているような作りになっていると感じました。
だからこそ、ミステリアスになっており、いい感じに「この話のこれって…さっきの話の…」となるので、どんどん引き込まれるようになっています。
また、この小説はインタビューの文字お越しや、掲示板の書き込み内容をそのまま文字に落としていたり、当時の記事の引用や読者の手紙など、いろいろなタイプの書き方になっています。
本当に「情報を集めている」といった方がしっくりくる作りになんですよ。
かなり、話の内容がリアルで不気味な作りになっているので、読んでいくほど「じわじわ」来る恐怖が読んでいてすごいです。
逆に、フィクションであるなら作者の文才の高さにかなり下を巻くほど、書き分けや話がリアルなんですよ。
後挽く怖さを体感したい人は是非この作品を読んでみてください!
きっと、後悔と恐怖と好奇心が混ざったなんとも言えない気持ちになると思います。
書籍とカクヨミどっちの方がいいの?
本書は、無料のweb小説サイト「カクヨミ」と「書籍」で読むこともできます。
ある意味カクヨミが原作みたいな感じではありますが、私は書籍版(kindle版)を読みました。
話の大筋に違いはないのですが、視覚的なテイストの違いなどがあるのでカクヨミで読んで、続きが気になったら書籍を買うものありですね!
カクヨミのリンクはこちらです!→ カクヨミ 近畿地方のある場所について
ただ、本としてしっかり読みたい人やどうせならkindleで落として読みたい人は、購入した方が何かと勝手がいいとは思います。
なんといっても書籍には、「袋とじ」が付いてますからね!
私はkindle版をすぐに購入しましたが、袋とじの内容はしっかり見れましたよ!
「近畿地方のある場所について」のちょいネタバレあり感想
ここからは、ネタバレ感想になるので、ネタバレしたくない人は読み飛ばすことをおすすめします。
といって、ちょいネタバレするぐらいにとどめるので、「ちょっとならいいよ!」という人は是非読んでいただけたらと思います!
「近畿地方のある場所について」は「どこ」の話なのか
物語の中で、頻繁に「●●●●●」の表現で、近畿地方のとある場所を表現しているのですが、これが最後までわからないんですよねー。
というより、「●●●●●」が何処なのかは、正直あんまり関係ないんですよね。
問題なのは、この「呪い(怪異)」は一つの呪い(怪異)ではないということなんですよね…。
一つの呪いが、また次の呪いを生み、そしてまた次の呪いを生むといった最悪のスパイラルがこの作品の一番怖いところだと思います。
その中でも個人的に怖かった短編が3つあって、、、
特に怖かった短編
・短編「おかしな書き込み」
・インタビューのテープ起こし 2
・インタビューのテープ起こし 3
特に、短編「おかしな書き込み」は、最初に読んだときは「なんのこっちゃ?」って感じだったんですよ。
でも、すべてを読んだ後にもう一度を読み返したときは、本当に鳥肌がやばかったですね。
「インタビューのテープ起こし」の話は、基本的に話が繋がっているので全部怖いですね。
特に2と3は個人的に真相にかなり近づく話なので、明らかにおかしなことが起きているのに、その非日常を無理やり日常として生きている、不気味さがなんとも言えないじわじわ来る怖さがあります。
また、幽霊という存在を認めてしまうことによる、今まで偶然と思っていたことが「必然」になってしまう葛藤もかなりリアルな怖さがあって好きですね。
思い出しただけでも怖くなってきた…(笑)
袋とじを入れるなら、短編「心霊写真」も結構怖かったですね。
「近畿地方のある場所について」の「袋とじ」について
「近畿地方のある場所について」の袋とじについては、できるなら「昼間」見た方が、こわさ半減だと思います。
怖いの苦手なら昼がおすすめです。
ガッツリ怖さマシマシで行きたいなら、夜中に見るのがおすすめですね。
内容については伏せますが、個人的には内容そのものはあまり怖さを感じませんでした。
ただ、「それ」を見ながら該当の話をもう一度読み返すと話は変わっています。
「後悔」この言葉に尽きると思います。
この袋とじは「カクヨミ」では見れないので、好奇心が尽きない人は是非「書籍版」を購入して読んでみてください。
まとめ
「近畿地方のある場所について」は話題のホラー小説ではありますが、そういったことを抜きにしてもかなり、面白いホラー小説なので出会えてよかったと思います!
おすすめできる人
・じわじわ来るホラー小説が好きな人
・モキュメンタリーホラーが好きな人
似ている作品で言うと「残穢」なんかにかなり近い作品になっているかと思います!
こういうじわじわと恐怖がずっと残るような「やば…知っちゃった…」みたいな作品の恐怖を求めてる人にはかなり刺さる作品だと思います!
気になる人は是非一度読んでみてください!
そして良かったら、感想を聞かせてください!