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「なまなりさん」ちょいネタバレありのあらすじ・感想をご紹介!嘘のような本当の話に戦慄する実話怪談

 

角川文庫で再販が決まるまでにすでに再販されており、今回は新装版として「後日談」が追加され2回目の再販となった実話怪談…

 

「なまなりさん」

 

新耳袋でも有名なオカルト研究科・作家・怪異収集家などの様々な顔を持つ、著者である「中山市朗」氏が実際に話を伝聞した内容をまとめた作品ですが、、、

 

この話、実話怪談なので「実話」なんですよね。

 

本作「なまなりさん」について、ネタバレなしと「ちょい」ネタバレありに分けて紹介するので、是非最後まで読んでみてください!

 

「なまなりさん」の作品紹介

 

 

出版社KADOKAWA
著者中山市朗
価格文庫:704円
kindle版(電子書籍):634円
発売日2022/12/22
本の長さ170ページ

※情報は2024年3月時点のAmazonの情報になります。

 

「なまなりさん」のあらすじ

 

「わかりました、話すからには全部話しますよ。「それ」は、そっちにも行くかもしれませんよ」

 

企画・演出・プロデューサーの肩書きを持ちながら、退魔師としての側面も持つ「伊藤礼二」は、ある映画を制作しようとしていた。

 

「なまなりさん」

 

しかし、結局この映画の制作は頓挫してしまう。

彼の仕事仲間の健治には1人の婚約者がいた、名前は「白石沙代子」という。

 

誰もが、認め羨むお似合いな2人であったが、ある双子の姉妹の壮絶「いじめ」により沙代子はとてつもない恨みを抱え自死してしまう。

 

双子の名前は「島本鈴江・島本香里奈」

 

沙代子の死後、この双子に奇妙な事件が多発するようになる。

 

時とともに奇妙な出来ごとは被害が大きくなり、やがては双子の実家と家族を巻き込むほど大きな問題となっていた。

 

島本家でいったい何が起きているか?

 

明かされる、島本家の真実となまなりさんの正体。

伊藤氏から語られる、なまなりさんとはなんなのか?

 

「あれはねえ、触っちゃいけないものだったんです。」

 

「なまなりさん」を読んでみての感想(ネタばれなし)

 

まずは、ネタバレなしで「なまなりさん」の感想をお話ししていきたいと思います!

 

この「なまなりさん」と言う作品は「実話怪談」と言うジャンルなので、実話を元に本が作られております。

 

そのため、演出や脚色による怖さよりも、事実としての怖さが強い作品であり、物語として十分面白いですが、何処か淡々としている為、議事録のような感じにも見えます。

 

そこが逆に、リアリティがあって怖さが滲み出ているんだと思います。

 

ハラハラドキドキな展開よりも「本物って実際はこう言う感じなんだろうな…」とドロっとした怖さがあるんですよね。

 

いくつか、物語の展開として「なんでそうなるの?」みたいな展開も私は感じましたが、全体的にはかなり楽しめた作品でした!

 

「呪い」や「祟」と言った話が好きな人にはかなり刺さると思います!

 

個人的には本編も面白かったですが、後日談がある意味1番怖かったかもしれないですね。

 

こちらが疑問に思ってる「ぶっちゃけ」の部分について触れてくれるので、そこも良かったですね。

 

 

「なまなりさん」のネタバレあり感想

 

ここからは、ネタバレありの感想になるので、ネタバレが嫌な人は読み飛ばすことをおすすめします!

 

しかし、ちょいネタばれぐらいに内容はとどめているので、「ちょっとならいいよ!」と言う人は是非読んでみてください!

 

「なまなりさん」の呪いは他者へ伝染する

 

本編では、「なまなりさん」とは般若(鬼)になる前の状態のことを指していて「なりかかり」が変わって「なまなり」になったと話しています。

 

生霊とかいて「なまなり」とも読むそうです。

 

ただ、なまなりさんは、恨みつらみなどの負の想念の塊が怨霊化したものらしく、紗代子1人の生霊では無いんですよね。

 

紗代子を起点に、島本家の先祖全体のよくないものが渦巻いて生まれた「怨霊」みたいで、本来の沙代子の目的や恨みの度合いを超えてしまっており、呪いの対象はもうこの話に関わった人に向けられるのが怖いんですよね。

 

しかも、どの程度関わったら呪われるかが分からないから、さらにタチが悪いわけです。

 

この本を書いた中山氏は、今のところ問題ないみたいなので、読者の私たちもおそらく大丈夫なんだと思います(笑)

 

実話怪談はフィクションを謳っているだけあり、こういうところが余計怖いんですよね。

 

 

「なまなりさん」は嘘なのか?本当の話なのか?

 

冒頭でも触れましたが「なまなりさん」と言う作品は実話怪談なので「実話」になります。

 

と言っても、本当のところはどっちなのか、正直疑わしいですよね。

 

なので、私は本として楽しむ以上は「実話と思って」楽しむのが正解だと思っています。

 

そっちの方がホラーとして怖さを楽しめますからね。

 

ただ、読み終わってからは、あくまで「エンタメ」として結論はつけないようにしようと思いました。

 

「認めてしまう怖さ」と言うよりも、物語の展開や内容に事実と考えたら「それはどうなの?」と言う部分も結構あるからなんですよね。

 

  • 物語の前半と後半の双子の性格の違い
  • 事件レベルのいじめを「泣き寝入り」している
  • いろんな意味で中途半端な伊藤氏

 

個人的にはツッコミを入れたいところが、結構ありました(笑)

 

ただ、第3者として「本」や「話」で聞くから「おかしい」と思えるだけで、実際そこにいたら冷静な判断は難しいのかもしれません。

 

そう考えると、こういった部分も「本当の話だからこそ」そこに理屈は通用しないのかもしれないですよね。

 

この本の著者である「中山氏」はYouTubeとかで、なまなりさんについて語っているのですが、実際に話している内容を聞くと、さらにこの話のリアルさを感じられるので、興味がある人は是非視聴してみてください!

 

 

まとめ

 

「なまなりさん」は、実話怪談という怪談話としては本一冊のボリュームと、何度か再出版されるほど語り継がれている話なので、全体的に完成度が高くしっかり怖い作品です!

 

「なまなりさん」をおすすめできる人

・呪いや祟り系の話が好きな人
・怪談系の話が好きな人
・じわじわくる怖さの小説が好きな人

 

 

実話怪談なので、物語性よりも「あったことを伝える」部分が強いので、ハラハラドキドキを求めている人には向きませんが、逆に怪談話や「どろっと」した呪いや祟りの話が好きな人には、刺さる作品だと思います!

 

興味がある人は是非読んでみてください!

 

是非感想を聞かせてください!

 

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